イケメンキス魔にご用心!?
この声!
「お兄ちゃん!」
車の窓をほんの少しだけ
開けた隙間から
サングラスをかけた
お兄ちゃんが覗いていた
ああ、
神様・仏様・お兄様!
「鈴の傘
うちにあったから
迎えに行こうとしたら
なんだよ、男連れか?」
ハッと横を見ると
笑顔で、どーも!
なんて言いながら
お辞儀をしてる
ヤツがいた
「違う違う!
クラスメートだよ。
それよりちょうど
良かった。
乗せてッて
くれるんでしょ?」
「おう、いいけど。
少年はいいのか?」
「あ、オレ家
近くッすから
お気遣いなく!」
「そうか。
そっけない妹だけど
これからもよろしくな」
「お兄ちゃん!」
「じゃーな!少年」
そして車は発進した。