イケメンキス魔にご用心!?
「え?
いやかわいいな、
ッて思ったけど…
結構高いしやめとく」
「え、でも鈴ン家
金持ちじゃん」
「別にそんな
甘やかされてないよ」
「ふーん…」
「さ、次どれ乗る?」
「んー…あッ!
オレお土産屋さんに
忘れ物してきた!
ちょっと待ってて!」
あたしの返事も聞かず
空河楽斗は
引き返していった。
「まったく…
どんくさい」
そう言いながらも
自然と笑みが
こぼれるあたし。
あの眩しい笑顔を
思い出すと…
どうも怒る気に
なれないんだよなあ…。
あの独特の笑い方には
不思議な力がある。
あの顔見ると
素直に嬉しく
なっちゃうんだよね。
なんでかな…。
「あッ!
あたしもケータイ
忘れちゃった!」