【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
第三章 逃げられない

高校入学

中学校卒業後、初めて過ごす穏やかな時間。


辛く苦しい日々は、もう終わった。


この時は、ずっと、こんな日が続くと思っていた。


春休みもおわり高校に入学する日が来た。


入学式前日、
不安と緊張からほとんど眠ることなく、朝をむかえた。


「もう朝だ、
今日から高校…不安だけど試験の時、

私を知ってる人は、誰もいなかった。

もう今までとは、
違う…きっと違う」

無理矢理でも、自分に言い聞かせないと不安で怖かった。


そんなことを思っていたら、リビングからお母さんの声が聞こえてきた。


「未央、早く起きなさい!」


「はーい…」


でも、なかなかベットから起き上がることができず、


時間ぎりぎりに支度をおえ、あわてて入学式へと向かった。



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