【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
そして、気づいたら外にあるトイレの中にいた。

呆然と立ちつくし、今にも倒れそうだった。


顔をあげると目の前に鏡があった。


鏡には、そんな私の姿が映っていた。


涙で前が見えなくなるぐらい、ぐしゃぐしゃだった。


どうしたらいいのかわからない…

答えを求めるように鏡の中の自分に聞いた。


いつも、私の話を聞いてくれるのは、
鏡の中の私だけだった。


「どうして、私は、生まれてきたの?


いつになったら、
どこに行けば…


もう、どうしたらいいの!!
苦しいよ、つらいよ…


生きてて何か良いこと…

もうたくさん…


誰かに助けてもらいたくても
誰も誰も!!助けてくれない


毎日、毎日、
笑われて、責められることばかり…

でも、いつかは、こんな生活が変わると思っていたのに…

こんな生活、うんざりだよ、もう疲れた…

もういいんだ、
私がいなくなれば、死んだほうがいい…

きっと、
目が覚めた時には、心安らぐ場所にいられるはず…

その方が幸せになれる」


トイレの個室に
入り鍵を閉め地面に
しゃがみこみ両手で頭をかかえ泣き叫んだ。
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