【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
初めは、捕まったらどうしよう…
内心は、ひやひやしていた。


でも、1回、2回、3回…と数をこなすうちに、
万引きをすることに恐怖心なんてなくなっていた。


まるで、ストレスを発散するかのように万引きにはまっていった。


万引きを繰り返すうちに、どんどん手つきがなれはじめ、

マニキュアからヘアースプレーなど、
大きな商品へと変わっていった。


そして、
気がついたら、私の部屋の小物は、万引きした物だらけになっていた。


たいして欲しくもないのに、
店内に入ると自然と手が伸びてバッグに入れる習慣がついていた。


私は、早苗がいなくても、一人で店を選んでは、万引きをするようになり、

私の心には、罪悪感など、まったくなかった。


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