【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
そこのドラッグストアでは、私と早苗は、万引きの常習犯と呼ばれていた。


パトカーに乗り警察署につくと、
すぐに事情聴取と指紋や顔写真をとられた。


そんな中、早苗は、ずっと、泣いていた。


でも、私は、涙一つ流すことは、なかった。


そして、しばらくしてから早苗の両親がきて早苗は、帰って行った。


私の両親は、なかなか来ることは、なかった。


そして、早苗が、
帰って一時間過ぎた頃、ようやく、母親が身元を引き受けにきた。


お母さんは、警察官にふかぶかと頭を下げていた。


その時のお母さんの後ろ姿は、いつもより小さく見えて、悲しそうな顔をしていた。


「ママ…私が、悪いのに…」


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