【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
「あの女の子から
話を聞いたんですけど、芸能関係のお仕事してるんですよね?」


「うん、そうだけど、美緒ちゃんは、芸能界に興味でもあるの?」


「実は、私、小さい頃から、ずっと、
芸能界に憧れていて将来は、女優になるのが夢なんです!」

「そう、じゃあ、
芝居のレッスンとか頑張らないとね」


「はい!!」


その時は、話をしてるだけで、楽しくて嬉しくて…


でも…


「女優になるには、まず、どうしたらいいんですか?」


「芝居の勉強と
あと、芸能界は、運とかコネかな」


「運かぁ…コネって何ですか?」


「まぁ、簡単に言うと芸能事務所を紹介してもらうとか、

誰かの愛人とかになるのが近道とか言われてるけど、

そんなに甘くないからね、努力してなれるなら、みんなデビューできるよ」


「じゃあ、努力してもむずかしいってことなんですか?」


「正直、頑張ってもこればかりは、何とも言えないかな」


「そうなんだ…」


その瞬間、夢がくずれたと思った。


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