【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
ベットでの行為は、暖かさや愛情などはなかった。


聞こえてくるのは、川上の息のあらい声。


何も感じることなくただ、目をつぶり行為を終わるのを待った。


そして、終わると、すぐにシャワーを浴び服に着替えだ。


「美緒、よかったよ。これ少ないけど、タクシー代」


そう言って、不気味な笑顔で、川上は、三万円わたしてきた。


あまりの気持ち悪い笑顔で吐きそうだった。


「こんなには、多すぎます…」


「いいから、とっておきなさい。
また来週にでも連絡するから、美緒、
おやすみ」


そう言い川上は、私の唇にキスをしてきた。


私は、お金を受け取り部屋を出た。


むなしくて、悲しくて…でも、拒むことができなかった。


家に帰り、まっさきにお風呂場に向かった。


シャワーの蛇口をひねり、頭からシャワーを浴びた。


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