【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
「私、何組かな?
人がたくさんいて、よく見えない」

「あった!一年三組だ」


「クラスは、わかったけど、誰かいるのかな…」


教室に向かう途中、不安でおちつくことができなかった。


教室に入ると見たことのない人と同じ小学校の人が、数人いた。


そして、黒板に書いてある席を確認して黙って席についた。

しばらくすると、後ろの席の子が、肩をたたいてきた。


「はじめまして、
私、石田佳織、よろしくね!」


「私は、佐々木未央よろしく」


急に声をかけられてびっくりしたけど、何となく、嬉しかった。

「仲良くなれるといいな」


私は、友達をつくるために積極的に自分から声をかけにいった。


「いじめられるのも、一人も嫌だ…
友達がほしい」


もう、小学校の時と同じような思いだけは、したくない、
そう思っていた。


でも、ほんの少しの期待さえも、すぐになくなっていった…。
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