【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
そして、その1人の男子から“ブス”という言葉が、私の耳に聞こえてきた。


それは、私に対しての言葉だった。


「おい“ブス”!!
お前のことだよ、
佐々木」


「ブス…」


「なぁ、こいつの顔長くて、米みたいじゃねぇ!」


そして、1人が騒ぎはじめると、周りで話を聞いていた子も、すぐにその言葉に反応してきた。


「本当だ、こいつの顔、米みたい!!」

「違うよ、妖怪だよ」


「お前、気持ち悪いな」


私は、突然言われたことに驚き、その言葉にショックを受けた。


その場にいても立ってもいられず、トイレにかけこんだ。


そして、トイレの中の鏡の前に立ち、

両手で顔をさわりながら、じっくりと顔を見た。


両目をさわりながら右を向いて、鼻をさわり、次に左を向いて、正面を見た。


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