【実話】ただ、普通の幸せがほしかった
親にも誰にもあたることもできない、
言えない…

気持ちをおさえることができず、
鏡に映る自分の顔を何度も叩いた。


それから私は、顔に異常なほどコンプレックスをいだき、
写真や鏡、自分の顔を映すものは、
全て大嫌いになった。

「こんな顔、見たくない…見られたくない」


自分に自信一つさえもてなくて、何をするのも1人、
食事も休み時間さえも…


「ブスだから、醜いから、いつも一人なんだ、
だから、友達一人もできないんだ…」


日に日に強くなっていく、顔への強いコンプレックス。


自分の殻に閉じこもり、学校で、笑うことも怒ることも、

泣くことさえも…
自分の感情を表にだすことは、なくなった。

そして、心までも閉ざすようになった。

家で親に何度も話そうと思ったけど、
どうしても、話すことができなかった。

「ママ、あのね、あっ、やっぱり何でもない…」


「何、どうしたの?未央ったら変ね、言いたいことあるなら言いなさい」


「本当に何でもない、気にしないで」


嘘だよ、本当は、つらい、つらいよ…。

どうすることもできない現実が、苦しかった。

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