黒衣の牙狼
奈美は友里の運転をワクワクしながら見つめた
(・・・ま、友里みたくバイクの似合うカッコいい女にはなれそうもないけど)
自分がバイクに乗っている姿を想像しようとするが、どうしてもバイクがママチャリになってしまう

大通りから細い脇道に入り、スピードが落ち始めた

「着いたの?」
奈美がたずねる

「・・・・・・・・・おかしい」
バイクを停車し、友里がヘッドライトを消した

後ろからやってきた竹虎もエンジンを切る
「どの店?」

辺りにはいくつかの店舗があり、酔った通行人がチラホラ行き交っている

友里は黙ったままバイクから降りると歩きだした
< 177 / 392 >

この作品をシェア

pagetop