黒衣の牙狼
「海が近いんだ」
髪をなびかせ奈美が言った

「埠頭だからな。・・・お、あのコンビニか?」
竹虎が前方に光る看板を見る

この辺りには他に店もない

間違いないだろう


― 奈美が電話した時には、すでに弐社からユーシンに連絡がいっていた

弐社から待ち合わせに指定されたのが、埠頭にほど近いこのコンビニ

奈美と竹虎を乗せたGSXが店の駐車場に停止する

「弐社くん」
奈美はバイクを降りながら、壁にもたれ掛かっている弐社を見た

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