黒衣の牙狼
奈美は携帯を閉じると、竹虎から渡された紙切れを見つめた
(・・・・・・・・・これって)
思わず顔がひきつる
(まさか・・・友里も含めた4人の無事は、あたしにかかってるって事なんじゃ・・・)

― ザァッ!

強い潮風が吹きすさぶ

自分に課された責任の重さに、クラッと足がよろめく奈美

(急がないとッ!)


その時

「奈美さぁ〜ん♪」

暗い道路の向こうに、ヘッドライトの光りが見えた

「やっぱ奈美さんだ♪」
BM-Lの金髪女子が奈美の脇にバイクを停める
「あと追って来ちゃいました♪」

「・・・・・・・・・。」
無言で相手を見つめる奈美
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