黒衣の牙狼
「ダメだ!」
弐社の声が大きくなる
「竹虎すまん。ここはユーシンに譲ってくれッ!」

「え〜?なんで・・・」
嫌そうな顔をしたあと、相手の真剣な目を見て
「ま、まぁ・・・なんか理由あんなら仕方ねーけど」
とクチをとがらせた

「あのよ」
ユーシンが弐社のアゴを見た
「ならお前が行け。まだ治りきってねーのに、あの人数はキツいぜ?」
親指で集団を指さす

― 確かにその通りだった

さっきも相手のパンチがアゴをかすめ、鈍い痛みが続いている

だが・・・
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