黒衣の牙狼
「いや、違う」
手を振る鈴木
「あの2人も仲悪ぃけど」

「じゃ、誰だよ?」

「あんましゃべんなよ?・・・鏡也(キョーヤ)さんと・・・」

「えっ!?鏡也さんて、・・・・・・ヒビキさん!?」

いつも竜崎の隣にいる、線の細い色白の男を思い浮かべた
物静かな印象で、初めて見た時は、とても7幹部とは思えなかったものだ

「意外だろ?」

「ああ・・・」
ゴクリとする佐藤
「相手は・・・?」
鈴木に視線を戻した

― 鈴木の背後に、見知らぬ男が立っていた

ロック調の服に身を包み、端正な顔立ちで自分を見つめている
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