黒衣の牙狼
いま倒れてはならない

敵の集団は、一気にユーシンと友里の元に向かうだろう

弐社はアゴを自ら強打した
(ッ!!!)
凄まじい激痛に目がくらむ

だが、おかげで薄らいでいた意識は戻った

相手の手首をつかむと、ギリギリと腕を引き離しにかかる

「こッ、こいつッ!?」
男に一瞬のスキが出来た

弐社は猛烈な勢いで、後頭部を相手の顔面に叩きつけた

「ぐあッ!?」
巻き付いていた腕が離れる

素早く立ち上がり、相手の側頭部にローキックをぶち込んだ

男がくぐもった声を放ち、アスファルトに突っ伏す
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