黒衣の牙狼
「なんだ?」
バロックの1人が振り返る

夜の闇の中、バイクのヘッドライトが見えた

一台だ

まっすぐこちらに向かって来る

「誰だ?」
目を凝らした

小さなライトの光りが、近づくにつれ眩しさを増す

(・・・つーか、近づきすぎ?)

いっこうにブレーキをかける気配がない

このままだと・・・

男はゴクリとし
「おいッ!ヤベーぞッ!!」
と叫んだ
「単車が突っ込んで来るッ!」

「なにぃ!?」

ヘッドライトを確認すると、散り散りになるバロックたち

細いコンテナの隙間に突撃されては、ひとたまりもない
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