黒衣の牙狼
「・・・・・・里?・・・・・・友里?」

声がする

「・・・・・・ん・・・」
目を開くと、朝の日差しがまぶしい

友里は手で光をさえぎりながら、自分を見つめている奈美に気づいた
「・・・・・・ここは?」

見覚えのある屋内

キャムキャムだ

「埠頭の倉庫から、寝ている友里をつれてきたんだ」
奈美がほほえむ

友里はゆっくり身体を起こし、ぼんやりしながらつぶやいた
「・・・・・・終わったんだね」

店内を見回す

壊れたイス等はともかく、一応キチンと片づけられている

「大丈夫?薬で眠らされてたんでしょ」

「ん・・・もう平気」
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