黒衣の牙狼
友里は少し間をおいたあと
「ヒロキさんとは、その後どうなの?」
と、対岸を見つめたまま聞いた

キョドる奈美
「えッ!?な、なにをいきなり!?」

「いきなりだった?ごめんね」

「いやぁ・・・」
ポリポリと頭をかく
「・・・・・・友達だよ?」

「・・・そっか」
うつむく友里

夕陽に照らされたその横顔が、少しだけ落胆の色を見せた

「・・・・・・・・・。」
奈美は自分でもよくわからないまま、視線を川面に移した

なんとなく、友里を見たままでいられなかった
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