黒衣の牙狼
竹虎がその方向へ顔を向ける

二つの光が、闇の中に浮かび上がっていた

エンジンの爆音と共に、次第に大きくなる光

まぶしさに目を細める彼の前に、二台のバイクが停まった

「待ったか?」
弐社がバイクから降りる

「いや、ピッタリだ」
竹虎は回れ右し、背後の扉をゆっくり開いた
「単車、中に入れた方がいい」

「だな」
バイクを押し、敷地内に入る弐社
「・・・けっこう集まってんな」
数十台のバイクが、所狭しと並んでいる
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