黒衣の牙狼
(スキだらけだぜッ!)
コンクリートの床を蹴ると、弐社は猛然と相手の間合いに飛び込んだ
右フックが閃光の様に走り、鏡也の横顔に炸裂する
「ッ!?」
体が反転し、倒れ込む鏡也
(・・・・・・!??)
弐社は妙な違和感を感じたまま、相手を見下ろした
右手には、クリーンヒットの感触が残っている
(・・・・・・なんだ?)






― 非常階段の扉の前

ユーシンは竹虎の方に振り返った
「さっきのが鏡也って奴か?」

「ん?ああ」

「・・・・・・なんか弱そうだったな」
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