黒衣の牙狼
おもむろに、相手の足首をつかむ弐社
(悪いな・・・)
立ち上がる事は出来なくとも、相手をつかまえてしまえば何とかなる
(近づいたお前のミスだ)

― 線の細い体型の鏡也

力ならこちらが上だろう

「・・・あの連続攻撃をまともにくらって、まだやる気ですか」
鏡也の目に感心した様な色が浮かんだ
「やはり噂は間違いだ。お見事です」

― 皮肉や嫌みでないのは、口調からわかった

(・・・・・・・・・くそッ!)
弐社は足首をつかんでいた手を離した

相手には余裕がある

おそらく、即座に次の攻撃を繰り出せるのだろう
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