黒衣の牙狼
「・・・どうも奈美さん」

― 校門

火我は魔女っ子姿の奈美を見ても、無表情を崩さなかった

「すいません!こんな格好で・・・」
トンガリ帽子を取ると頭を下げた

「演劇か何かやるの?かわいいね」

「・・・・・・ある意味、演劇と言えなくもない事もないというか・・・」

周りの人たちがチラチラ見ている

こんな所にいたんじゃ注目の的だ

「あの・・・佐藤くんは?」
相手が一人きりなのに気づく奈美

火我は少しうつむくと
「昨夜、容態が悪化してね」

「えッ!?」

「いや、持ち直して今は平気なんだ」
手をふる
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