泣き虫なあたし。
『水樹が…陸を嫌いになったなら仕方ないと思う…でも陸はまだ水樹のこと好きなんだよ!?…なのになんでっ…そんなの自分勝手だよっ!!』
こんなの私が言えるような台詞じゃない…
立派な恋をしたこともない私が。
でも水樹にはそんなことで別れて欲しくない。
そう思うと自然と口から出ていた。
言った後、酷く後悔した。
「…っにが…かるの…」
『えっ……』
私は水樹が何を言ってるのか分からなくて聞き直した。
「朱鳥に何が分かるの!?私がどんな気持ちで陸に言ったか分からないでしょ!?朱鳥なんて顔も知らない相手に片思いしてるだけじゃない!!」
それだけ言うと水樹は教室を出ていった…
私は水樹の気持ちを分かって無かったのかな…
私は…
水樹に相談もされないほど頼りないかな…
『水樹…』