泣き虫なあたし。
だけど姿は見えない。
多分死角になっているんだろう。
「んっで…お前がっ………窪川の…もち……んがえろよっ!」
私…?
話している場所が遠く、あまりよく聞こえないけど、確かに窪川って言った。
窪川は私の名字だ。
他に窪川と言う人は知らないし、
似たような名字の人も知らない。
近づきたいけど、なんだか怖い。
私がウロウロしていると、華兎が近づいてきているようだった。
ここには隠れる場所もなく、戻ったら確実にバレる。
どうしよう!?