泣き虫なあたし。

本当に座っていると、
暁兎の顔色が戻っていって、私は心から安心した。


「ごめんね?心配かけて。もう学校からだいぶ離れてるから大丈夫だよね…?心配かけてごめん」


本当に謝ってくれているのが分かった。


『いいよ?本当に大丈夫なんだよね?』


「うん。大丈夫大丈夫っ!俺あんまり体強くないからたまになっちゃうんだ?貧血っぽいの。あんまり心配しないでね?」


『うん…!』


上手く笑えたかな…?
あれは貧血ってレベルじゃなかった。

なんで…なんでこの兄弟は隠し事するんだろう。

気に入ってくれてるなら話して欲しい。

なんでも…話して欲しいよ…


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