泣き虫なあたし。
『どういう…こと?』
いつの間にか口から声が出ていた。
向こうから届く声は勿論同じようにこちらからも届く。
「あ…すか?」
暁兎の声がした。
こっちに近づくのも分かった。
その場に居たくない。
暁兎に会いたくない。
…好きだったんだ。きっと。
だからこんなに不安なんだ。
『暁兎…どういうこと?…どういうことなの!?私と暁兎は前にもあったことがあるの!?』
それしか言えなくて。
聞くことしか出来なくて。
すぐ近くにいる暁兎はなんとも言えない顔。
困り顔。
でもどうしても暁兎から本当の事を聞きたくて。
私に関係しているのは確実。
だから知る権利がある。