泣き虫なあたし。
「朱鳥から言われたとき、まさかって思ったわ。でもね暁兎から話を聞いて確信した」
「暁兎も騒いでいたから。でも朱鳥に聞かれてなんて答えればいいのか分からなかった。暁兎はすぐ北海道に帰っちゃったからね」
「だから知らないとしかこたえられなかったの。だけどね、いざ暁兎達がこっちに来ることになって、引き合わせれば良いのか、離せばいいのか分からなかった」
「だからあやふやなヒントを出して、二人を引き付けないようにしたの。だけど暁兎も朱鳥と会いたい。話したい。って言い出して」
「こんなことしか出来なかった。暁兎の演技力はすごかったし、華兎と仲良いって聞いて。だけどまさか華兎も朱鳥を好きになるとはね……」
「自分勝手かも知れないけど私はこれくらいしか言ない。本当ごめん。だけどこれからどうするか。それは朱鳥が決めること。私を嫌いになってもいいけどそれは覚えていて。お願い」