泣き虫なあたし。
『ありがとう…華兎…』
私は涙を拭って、暁兎のいる病室に入った。
暁兎は、自分に入ってくる点滴を眺めていた。
『何してんの?暁兎っ』
暁兎は私に気づいたように、
「あっ!朱鳥…今日はごめん…あとありがとう。暫く入院することになりそうなんだ…ほらっ!検査入院って奴!」
『…もう…誤魔化さないで…』
暁兎が教えてくれないなら、私が聞き出す。
私から動かなきゃ…きっとなにも変わらないから。
でも、暁兎はさっき華兎がしたような複雑な表情をしている。
『なんで…なんで私には何も言ってくれないの!?私暁兎の力になりたいよっ!教えてよっ暁兎のこと……病気のことも…』
「ごめん…分かった…教えるよ…」