LIFE IS MONEY…
ミネラルウォーター片手にソファーに座り、テレビを付ける。


身体が怠くて仕方がない。夕食の準備をする気力も起きない。
テレビから流れてくるアナウンサーの声を子守唄に、アタシはいつの間にか堕ちていた。




「…チエ?」




「……ん」





かすかに聞こえる呼びかけに、返事をすると




「体調悪いのか?」




リクの温かい手がオデコに触れた。




「夏バテ。ごめん、夕食の支度してない」




「そんな事いいから。ベッドで寝な」




「…ん」




「チエ?」




「運んで」




はいはい。その言葉と共に身体が浮きリクの香水の匂いに包まれた。
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