会いたいよ…
私の苛立ちを
知ってか知らずか、
成美は
これでもか
というように
がっついて、
私が半分食べ終わる前に
平らげていた。


右をあげて
カウンターに
頬づえをついたかと
思うと、
私の右頬に
視線が刺さる。


無視して
食べ続けてみる
ものの…
蛇に睨まれる
蛙の気持ちが
分かる気がした。


成美の目には
もちろん、
蛇のような
強さはない。
ないけれど、
食べにくいったらない。


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