会いたいよ…
休講なら、
私は必要ない。
事務処理を済ませ
さっさと帰宅しようと
思った矢先…


「村尾さんから
 バインダー
 あずかってますよね?」
今更ながら
すっきりした。
講師控え室で
あれを渡してきた
事務のお姉さんは
『村尾』だった。
村…ずっと
引っ掛かっていた。


ところで、
あのバインダーは
どこに置いたのだろう?
全く記憶にない。
仕方なく
曖昧に笑ってごまかす。
だけど現実は
そんな曖昧なものでは
なかったようだ。


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