赤の疾風


白い砂利が敷き詰められた、日当たりの良い場内。

ござの上に座らされ、手足を縄で縛られている。


かぶっていた筈の頭巾も、今はない。



「どう、して……っ。」



何が起こったのか分からず、梳菜は後ろを振り返った。

その途端、


「つっ……!!」


顔に、石が飛んできた。

石を、投げられたのだ。


観衆によって。



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