赤の疾風
「くそおおぉぉぉ!!!
どけ!!どけ、若造が!!!
斬り殺すぞ!!!」
しかし萬天は少しもうろたえる様子なく、手首を軽く捻った。
するとなんと、
白刃の刀は刀身がぽきりと折れてしまった。
「手入れと修行を怠ると、いざというときに役に立たなくなるぞ。
ちなみに言うと、拙はお主より何十年も生きているよ、若造。」
「え……?」
「何を言っている…っ!?」
梳菜と小窪が同時に反応したのが気に入らないのか、萬天は素早い身のこなしで、
小窪のみぞおちに蹴りを入れた。