君が為に踊る
そんなこんなで今日の授業は終わり放課後。充はバイトに備え友人の下校のお誘いを断り仕事先にいた。

今日のバイトは隣街に在住する客の家の清掃とピザ配達。ハードなことこの上ない。

「お邪魔します、内宮清掃の者です。」

ドアが開く、しかし誰もいない。

「自動ドアとは豪華な…」

「なんであんたがくるわけ?帰ってくれなきゃケーサツ呼ぶわ、ケーサツ」

自分の下に立っていたのは今朝の転校生、有栖川だった。

「内宮清掃の者です。本日はどちらを…」

とりあえずマニュアル通りの台詞を言ってみる。

「無視?まあいいわ上がりなさい。苦学生もいいとこね…」

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