机の上の、赤い糸
ごめん、と言って謝ったら、
いつものように少し笑って許してくれた。
あたしはいつも自分の世界に入ってしまうクセがある。
行動を起こす前にうんざりするほど考えて考えて考えまくってやっと答えを出すあたしに、怒ることなく付き合ってくれる礼には、いつも感謝している。
迫りつつある時間を気にしながら、清掃をこなし、帰りのホームルームを知らせるチャイムが鳴った。
またやる気のない担任が前の出入り口から教室へ入ってきて、明日の連絡をしてから帰りの挨拶をした。
………いよいよだ。