星恋歌
~~♪~♪~~
ケータイから明るい音楽が流れ出した。
私は、ディスプレイの名前を見ずに電話に出た。
「……もしもし」
『恋菜ッ?』
「――――ッ??!」
――椋介!!?
「なん…で…」
私は震える手でケータイを握り締めた。
『あ…あの……さっきのコトだけど…』
――ビクッ!!
「ご!ゴメンね?ファースト・キス…だったのに……」
『あ…いや…別に……』
「私じゃ…イヤだったでしょ??」
『えッ?』
「ゴメン…本当に…ゴメ……」
それ以上は苦しくて言えなかった。
涙が、止まらなかった。
『おいっ!恋菜ッ?!』
「…ッく…ぅ……知絵ちゃんとが良かったのにね…」
私の涙は止まるコトを知らない。
『恋…菜』
―――プツッ
私は電話を切った。
……ゴメンね…
……椋介…
『好き』
……ダメだ。
もう私の頭はそのコトバでいっぱいだった。