必要性

一人悶々としていると、さっきおばさんが出ていった障子から影が見えた。


ぷす、という音と共に障子紙から小さな子供ぐらいの指が出てき、穴が開いた。


そして、男の子たちの話し声と小さな目がこちらを覗き始めた。


「なぁ、にいちゃん!見える?」

「ちょっと待ちぃ!……あー!ちょっと穴が下すぎて顔見れへん!!」

「なぁ、にいちゃん!ボクの方小さいんで、きっと見えるよ!なぁ、変わってぇなぁ!!」

「ちょぉ待っとれ!…あっ!見れそうや!」

「にいちゃん〜〜っ!!」

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