必要性

「こらーーーーっ!あんたたち、なにやっとんのっ!?」


二つの小さな影と筒抜けのこそこそ話に気を取られていたら、大きな怒鳴り声が聞こえた。

そして、二つの小さな影はビクッ!と大きく跳ね上がり、その勢いで穴を広げようとしていた指を滑らせてしまい、派手に障子を破いてしまっていた。

私はというと、怒鳴り声と障子の破れる豪快な音で驚いて固まってしまっていたのだった。


「なんべん言うたら分かるんや!?障子貼り替えるんにいくらすると思うとんのや!?それになぁっ、その部屋には病気のねえちゃんが寝てるんやから、騒がしゅうするな言うたやろ!?」

「「ご、ごめんなさい〜!!!」」

「あっ、こらっ、待ちぃっ〜!!」

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