もう一度 笑って
「…明日」
床に散らばった紙屑と空箱を
拾いながら
智世が小さい声で呟いた
すごく小さくて
声が震えていた
「明日が本番だから」
朝倉がゴミにした物を拾い終えた智世が
あたしの目を見つめた
涙目で
眼球を赤くしていた
「明日の午前10時
駅前で海くんと待ち合わせしてるの
私……
明日、行けないから
…用事があるの忘れてて…
だから
……その」
瞳から涙がこぼれた
智世の頬が涙で濡れた
「あたし、明日なら
予定があいてるわ
奇遇ね!
あたしが智世が行けないことを
明日の10時に伝えるわ」
やったわ!
明日、海に会える
これからチョコを買いに行かせれば
間に合うわね
智世は来ない
一日、誰にも邪魔されずに
海と過ごせる
体の関係まで持ってしまえば
こっちのもんよ
海だって男だもの
魅力的な女の体を見れば
我慢なんてできない
勝負あったわね
智世から奪って
見合いは破棄よ
あたしは鞄を持って
教室を出た
足取りは軽い
背後で智世の泣き声が聞こえたけど
あたしには関係のないことよ
とられたくないなら
デートの日時を教えなければ良かったのよ
床に散らばった紙屑と空箱を
拾いながら
智世が小さい声で呟いた
すごく小さくて
声が震えていた
「明日が本番だから」
朝倉がゴミにした物を拾い終えた智世が
あたしの目を見つめた
涙目で
眼球を赤くしていた
「明日の午前10時
駅前で海くんと待ち合わせしてるの
私……
明日、行けないから
…用事があるの忘れてて…
だから
……その」
瞳から涙がこぼれた
智世の頬が涙で濡れた
「あたし、明日なら
予定があいてるわ
奇遇ね!
あたしが智世が行けないことを
明日の10時に伝えるわ」
やったわ!
明日、海に会える
これからチョコを買いに行かせれば
間に合うわね
智世は来ない
一日、誰にも邪魔されずに
海と過ごせる
体の関係まで持ってしまえば
こっちのもんよ
海だって男だもの
魅力的な女の体を見れば
我慢なんてできない
勝負あったわね
智世から奪って
見合いは破棄よ
あたしは鞄を持って
教室を出た
足取りは軽い
背後で智世の泣き声が聞こえたけど
あたしには関係のないことよ
とられたくないなら
デートの日時を教えなければ良かったのよ