もう一度 笑って


朝倉は笑顔で

床に落ちているウインナーに
手を伸ばす




「大輔くん、汚いって」



智世が朝倉の腕を掴んだ


食べなくていいと首を
振っている


「なんでぇ?
こうでもしないと智ちんの手料理なんて
食べれないじゃん?
全部、海に食われちゃうんだから」



「食べたいなら、明日から作ってくるよ」



「いいって!
海に殴られたくないからね」



朝倉は弁当箱をぱぱっと

空にすると





教室を出て行った



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