もう一度 笑って

「何よ、これ！」


写真を朝倉に向かって
投げつけた


もしかして良いヤツかもって
思い始めてたのに


海に黙って
智世と関係を続けているけど


あたしと似た者同士かと
親近感を持ち始めてた


なのに
こんな裏切り行為をされるなんて


信じられない


「智世が海と別れるまで
智世にいろいろと
手を出すんだろ？」


「そうよ、当たり前でしょ
あたしは海と付き合いたいの」


「俺は智世を傷つける奴を
見過ごせない」


「写真をばら撒かれたくなかったら
智世には手を出すなって？」


「そういうことだ
こんな淫らな写真、海に見られたくないだろ？」


好きなだけばら撒けば？って言ってやりたい


でもばら撒かれたら
海に見られる


海に見られたら
ますますあたしを誤解され
付き合ってもらえない


そうなったら
見合いが…待っている


「最低！」


朝倉がニッと笑った


「褒め言葉をどうも」


朝倉なんて
大嫌い！