年上彼氏は看護師さん
その後の事はあまり覚えていない。



意識もうろうとした中で、手術は行われた。



痛みはないが吐き気に襲われる。



手術中私はずっと夢の中をさ迷っていた。



目の前にいる研吾君から必死に逃げる私。



助けて真人。



研吾君こっちに来ないで!


イャー!



自分の叫び声で目が開いた。



私の手を握っていたのは真人だった。



「真人いてくれたんだ。」



『朝里を置いていける訳ないだろう。


夢見て泣いてるんだから。』



真人が私の涙を手で拭う。


「真人、沙織と博史は?」



『海斗さんが送ってくれた。


朝里もうすぐお父さん来るから。


俺から連絡した。


この病院にいる事も。』



パパ怒るだろうな。



『朝里何も心配するな。お父さんには緊急を要したから、


遊園地近くのこの病院へ来た事にした。


朝里は何も心配しなくていいよ。


それと研吾さんは、朝里見ても普通だった。


だから研吾さんの事も気にしなくていい。』



真人いつも迷惑ばかりかけてごめんなさい。






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