年上彼氏は看護師さん
僕はあの笑顔が忘れられない。



こうして又朝里と出会ったのは運命かも知れない。



朝里の父親が俺を嫌うもう一つの理由。



それは、俺が高2の春まだ荒れていた頃。



当時付き合っていた女を廊下で待っていた。



目の前に音楽室がある。



中から男女の言い争う声。


女の声は確か音楽の前嶋先生。



「結婚してくれるんじゃなかったの?


騙したの?」



『違う、娘に辛い思いをさせたくないんだ。


朝里はパパがいればいいっていうから。


君には悪いと思ってる。


結婚はなかった事にしてほしい。』



「嫌よ。娘と私とどっちが好き。」



『ごめん、俺は・・・。』


「まさか娘なんて言わないわよね。」



『嫌それは・・・・。』



「朝里ちゃんと浩輔は、血の繋がりはないんでしょ?

まさか愛してるとかじゃ・・ ・ ・。」



『俺は朝里を・・・・。』


「浩輔そんな事聞きたくない!」



音楽室から前嶋が飛び出して来た。



俺はぶつかりそうになり避ける。



前嶋先生を追うように音楽室から出てきたのは、



宮本浩輔だった。







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