年上彼氏は看護師さん

研吾目線 2

涼太は助からなかった。



涼太の死を無駄にしたくない。



たけど僕は医者になる気はなかった。



病人をサポートする側。



看護師を目指す事にした。


そして大学では心理学を学んだ。



看護師は自分が想像したものより、



かなり大変だった。



患者さんとの意思の疎通がうまく行かない。



まして小児科病棟に配属になった僕は、



毎日がてんてこ舞いだった。



決まった時間には帰れない。



夜勤はあるし、毎日クタクタだった。



でも、看護師になり半年が過ぎた頃、



仕事にも大分慣れ、子供たちとも仲良くなれた。



子供たちは体の病気だけでなく心も病んでいた。



それに気付いたのは外科医の高城先生だった。



高城先生は僕が尊敬する医者だ。



その高城先生に、僕が学んだ心理学を生かさないと声を掛けてくれた。



「研吾君に子供たちの心のケアを頼みたいんだ。」



最初は俺なんかがとか思ったが、



高城先生の必死のお願いに頷いてしまった。






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