年上彼氏は看護師さん
朝里の本当の母親は朝里を生んで直ぐに亡くなった。


同じ病院で同じ時間帯に生まれた、俺と妻の美沙の間に生まれた子供は死産だった。



泣き叫ぶ美沙を抱き締めた。



その時俺たちの前に現れた一人の生まれたばかりの女の子。



母親はすでに亡くなっている。



この赤ちゃんの引き取り手はなく、孤児院へ行くと言う。



その時美沙が、「お願いします。その赤ちゃんを私たちに育てさせて下さい。」


美沙は体が弱くて、この出産で後は望めないと言われた。



俺もこの時この子は、俺の赤ちゃんの生まれ代わりと思った。



病院側にお願いしてこの赤ちゃんを引き取らせて貰った。



美沙は元気を取り戻し、朝里と名付けたこの子を自分の子として、



本当に可愛がり育てた。



だが朝里が二才を過ぎた頃、美沙の様子がおかしい事に気付く。



俺が高校から帰ると、朝里が私を睨んだとか、



私に口答えするとか、ヒッテリックに怒鳴る。



『美沙落ち着いて、朝里はまだ二才なんだから、


大人の言う事理解出来ないだけだよ。』



朝里は美沙に叱られ泣いていた。






< 94 / 213 >

この作品をシェア

pagetop