ネタも尽きたしお金もない。
この日の朝いた社員さんは一番穏やかな人。
いいづらいことも言いやすくてラッキーだ。
「主任。あのーあたしヘルニアになってしまいまして・・・重たいもの持てないんですよね。今日はカウンター勤務にさせてもらってもいいですか?」
「マジ?大丈夫?わかった」
「それから・・・明日からのシフト、しばらく休ませてほしいんですけど・・・」
「わかったよ」
よし。
なんとか言えた。
嫌な社員じゃなくてよかった。
カウンター勤務は楽。
玉やメダルを計数した紙に応じて景品交換する業務だから重たいものを持つことはない。
ただ、一日中ここにしてもらうことは気が引けるのだ。
怖いお姉さんたちに文句言われるに決まっているし。