俺様!何様?執事サマ!?
櫂の大声に周りの注目が集まる。
「………とりあえず、座れ。謝るから」
「………ん」
双方とも動揺は最高潮。
自然と無言になる。
…………………………。
そして、先に沈黙を破ったのは爽だった。
「…………本当に?」
聞こえるか聞こえないかの声で、爽がつぶやいた。
櫂の耳はそれを拾う。
「こんなことで嘘つかんわ」
「……だって、俺」
「愛ちゃんのこと傷つけたって?」
すると、櫂が笑う。
自分が悩んでいることを笑われたことにムカついた爽。
そして。
「………うるせぇな」
「もう知らねーよ、あんなん」
口からでたのは自分でも信じられない言葉だった。