俺様!何様?執事サマ!?
「まず、ここには普通科と執事科があるんだよ」
紙とペンを出して、『普通科』『執事科』と書き、それぞれを丸でかこむ。
ふむふむ。
「オマエみてーなただの金持ちが入るのは普通科、俺みたいな執事志望のヤツが入るのが執事科だ」
『普通科』のほうに女の子らしきもの、『執事科』のほうに男の子らしきものを描いた。
トイレのアレみたいなヤツ。
「普通、男子のネクタイは青、女子のネクタイは赤で…」
その絵にネクタイをつけた。
「そんで、そのネクタイを交換するのが、契約ってヤツ」
男の子と女の子を線で結び『契約』と書き込む。
「その契約ってのをやるとどうなんの?」
私はいちばん気になっていたことを聞いた。
早坂爽の手が動く。
「契約した相手に、執事として仕えるんだよ、俺たちが」
女の子に『ご主人様』
男の子に『執事』
と追加された。